電気代が高くなった…
でも、値上げだからしょうがない…?
答えはNO❌
今だからこそ、電力会社の見直しで、電気代が安くなる可能性大です!
- 電気代の払い過ぎってホント?
- 電力会社を変更したら安くなるの?
- 比較サイトってどうなの?
- 選ぶポイントは?
- 電気代の高騰はもう落ち着いた?
そんな疑問を解消します。
エネチェンジなどの比較サイトのシミュレーション結果が鵜吞みにできない理由、切替えでいくら安くなるのか、どこを選べばいいのかがわかります。
(*記事内では、関東エリアの数値と事例を記載しています。)
電気代が上がった原因は?
世界的にエネルギー需要が増大していること、また最近では、「ウクライナ情勢」と「円安」も要因に挙げられます。
ロシアのウクライナ侵攻による燃料価格の高騰に加えて、燃料を輸入に頼っている日本は、急激な円安による負担増の影響も避けられません。
電気代高騰のピークは終わったの?
一般的にエアコンの暖房による消費電力は高く、一年のうちで冬場の電気代が最も嵩むという世帯も多いのではないでしょうか。
そんな中、ピークである真冬を終えて、電気代も落ち着いたかのよう思えますが、これには理由があります。
一時的に国の支援により、「 燃料費調整額 」の値引がされているからです。
実際は、まだ高いと言える状態にあります。
『 燃料費調整額 』の詳細や値引きについては後述しています。
国からの値引きは、電力会社やプランに関わらず同額が適用されているので安心してください。手続きや申請等も不要です。
電気代は安くなるの?
電気代は契約している電力会社の乗換えで安くなる可能性があります。
燃料価格の高騰により、これまであった「 燃料費調整額の上限 」を撤廃する電気小売事業者が相次いだため、この上限の有無による請求額の差が生じ、その額が見逃せないことになっています。
燃料費調整額の上限撤廃の事業者 ➡️ 上限有りの電力会社への乗換えが有効です。
上限の有無については、明細や公式ホームページで確認できます。不明な場合は、問い合わせてみましょう。
燃料費調整額とは?
燃料費調整額とは、簡単にいうと電気を作るために必要な燃料(原油・LNG(液化天然ガス)・石炭)の仕入価格を反映した価格です。
地域ごとの燃料費調整単価(毎月変動)が、高騰している今は、上限の有無により請求時の調整額は大きく異なります。
燃料費調整の計算方法
電気代に燃料費調整という項目として含まれ、基本料金にプラス・マイナス調整されます。
燃料費調整の計算式
燃料費調整の単価(②)× 電気使用量(①)= ±燃料費調整(③)
該当月の燃料費調整単価/1mwh に電気使用量を乗じた額(③)を、電力料金に加算減算します。
2021年まではマイナス値だったこの燃料費調整額(②)の上昇が、ここしばらくの電気代増加の主な理由です。
燃料費調整額の上限と撤廃
燃料費調整額には「上限」があり、燃料費が大幅に上昇した際の契約者側への影響を緩和するため、上限値を超えた分は電気料金に反映されないという規制が大手電力会社にはあります。
燃料費調整額の上限単価
燃料費調整額の上限単価は5.13円(関東エリア)です。
調整額の単価がそれ以下の場合は「その値」でマイナス調整され、この上限を超えた場合は「5.13円」で計算されます。
ただし、新電力には燃料費調整の上限設定の規制はありません。
小売電気事業者はこぞって上限撤廃
「 電力自由化 」により小売電気事業者として参入した多くの企業は、相次いで上限撤廃に踏み切りました。
このことが、請求額の負担増に追い打ちをかけました。
その後、政府による割引調整が反映され、冬場のピークも過ぎたことから、電気代の実負担額はやや落ち着いています。
↑ 今ここ
そもそも上限の意味ってないんじゃ…?
でも本業じゃない会社の場合、仕方のない決断かもね。
燃料の仕入価格が高騰して上限を超えると、利益が減るどころか赤字になります。
新規契約を打ち切る事業者も増えており、参入メリットが小さくなっていることが伺えます。
上限撤廃の結論
現状は、燃料費調整額の上限の有無が電力会社選びの一番のポイントです。
上限撤廃済みのプランで契約している場合は、その差額分が割高になっています。上限のある大手電力会社の従来型のプランに乗換えることで、電気代が安くなります。
シミュレーションサイトでは、この燃料費調整を計算に含めずに結果を提示している場合もあるので、要注意です。
これまでは、基本どこの会社でも同額だったこの項目が、実は今は違っているということです。
燃料費調整額の推移
実際の燃料費調整額のここ数年の変化と、変動額による電気代への影響を確認してみます。
2020年9月~2022年8月
2021年1月以降は、右肩上がりに上昇しています。
この間は一度も上限単価の5.13円を超えておらず、2022年の1月までは0円以下で推移しています。
上限以下なら、どこで契約していても請求される燃料調整額の単価は基本同じです。
燃料費調整額による電気代の差と計算法
❓燃料費調整額の変動は電気代にいくら影響するのか…
この2年間の最低単価(-5.20円)と最高単価(5.10円)の電気料金の計算例は以下です。
燃料費調整額の計算
- -5.20円 × 260kwh = -1,352円
- 5.10円 × 260kwh = +1,326円
該当月の使用量が260kwh の場合…単価が約10円上がると、2,600円(260kwh×10円)上乗せになります。
使用量が高いほど、変動幅が更に大きくなります。
2022年9月以降の燃料費調整額
2022年9月以降についに上限値を超えました。
燃料費調整単価の値引き
2023年1月~9月利用分(2~10月請求分)まで、政府の支援による下記の値引き額が反映されています。
- 7円/1kwh(1~8月)
- 3.5円/1kwh(9月)
2段目の上限無(値引無)の数値を見ると、ほぼ横ばいで、まだ10円以上の高い水準にあることがわかります。
上限がある場合は、上限値の5.13円からの値引きなので、請求時の単価は-1.87円のマイナス調整(2023年9月まで)になっています。
差額が¥1.37~¥7.91です。
💡2021年1月~2023年6月の燃料費調整単価(東電エリア)
この差額に月の使用量をかけると、上限撤廃の有無によって生じる請求額の違いを計算できます。
乗換えでいくら安くなるの?
2023年1月検針分から上限撤廃したドコモでんき Basicの実際の明細と東京電力の従来型のプランを比較して、乗換えていればいくら安かったかを検証しました。
初めての電気代3万円超え!
がーーん😱
燃料費調整額の上限がある東京電力での、シミュレーション結果は、なんと6,241円も格安でした。
東電の燃料費調整額……4,073円(5.13円×794kwh)
ドコモでんき Basic……10,314円(12.99円×794kwh)
提供されている電気そのものは全く同じものなのに、請求元の違いだけで、なんと6千円以上も割高だったという結果です…
💡現在は、東京電力に乗換え済です。
安くなるのはいくらか
燃料費調整額の差額 × 月の使用量 = 安くなる電気代
ドコモでんきと東京電力の従来型のプランを比較すると、基本料金や段階型の電力料金、再エネ賦課金も共通で、差額は燃料費調整額分だったので、上記の計算式で概算を出せます。
ドコモでんき以外でも、基本料金や電力料金は地域の大手電力会社と大きく変わることはないので、同様に比較ができます。
いま選ぶべき電力会社まとめ
今、選ぶべきは…
燃料費調整額の上限を設定している電力会社の料金プランです。
関東であれば東京電力の従来型の契約プランです。
同じ東京電力でも、新電力プランは上限を撤廃しています。
いろいろ調べましたが、小売電気事業者のほとんどは既に上限を撤廃しています。
見た目上、「燃料費調整額」を割安にして、別途、「電源調達調整額」などの別項目で計上しているケースもあるので注意です!
地域の大手電力会社の各項目と比較しましょう。
東京電力の値上げはいつから?
2023年4月1日からの送配電設備の利用料金の値上げ分の反映による見直しに続いて、燃料費高騰等による値上げ申請が経済産業大臣より認可されました。
規制料金は2023年6月1日から、低圧自由料金も規制料金をふまえて7月1日から見直しが決定しています。
基本料金および電力量料金の負担が増えます。
新電力プランを提供している小売電気事業者についても、基本は地域の大手電力会社の値を基準とし連動しているので、遅かれ早かれ見直しとなるでしょう。
23年6月からの東京電力の見直し料金は以下です。(全文PDFは🔗こちら)
変動幅が大きいのは燃料費調整額(>電力量料金)ですが、じわじわ値上げしてきた電力料金。今回は値上げ幅も一段と大きくなっています…
もうしばらく家計の負担増は続きそうですね💧
新電力プランのメリットを復習
電力会社を見直すにあたって、そもそもの新電力プランのメリットについて整理してみます。
まず前提として、電気料金や燃料費調整額は地域の大手電力会社を基準としているので、新電力会社でも基本的に大きくは変わりません。
時間帯による料金設定などの独自プランを提供している事業者もありますが、従来型の料金プランとの比較は複雑かつケースバイケースになるの詳細は割愛します。ライフスタイルとぴったり合えばお得かもしれません。
その中で、新電力プランでは、その他の商品やサービスと抱き合わせで契約してのまとめ割引きや、各種サービスの割引、ポイントバックなどが受けられるメリットが一番の特徴と言えます。
ただ、受けられるメリットや還元額以上に、請求される電気代が高くなっているのが現状です。
docomoでんきの場合
docomoでんきの特典(ahamo契約者)は、電力料金の3%のdポイント還元です。
(燃料費調整額、再エネ料、税を除いた額が対象)
2023年3月の我が家の実請求額を例にすると、ポイント還元額は669円、引き換えに割高になった電気代は6千円以上という結果でした。
現在は全くお得ではありません💧
検討できる新電力会社は?
基本料金が0円という斬新なプランを提供しているのがlooopでんき です。
燃料費調整額については、一度は、上限撤廃のお知らせがありましたが、現在は0円という独自の設定となっています。
直近の燃料費調整額は、10円以上で推移しているので政府の7円の値引を加味しても、0円の方が格安です。
東電従来型プラン < looopでんき < 多くの新電力プラン
ただ現在は、東電の上限5.13円からの値引で-1.87円というマイナス調整となっているので、東電有利。
今のところ、2023年9月の値引額が3.5円、それ以降は終了予定なので、燃料調整単価が今後0円以上を推移するなら、looopでんき検討の優先順位が上がります。
また、基本料金が0円なので、特に単身やほぼ在宅していないケースの場合は、割安に抑えられるのでおすすめ。
looopでんきがおすすめの理由
実際に利用していた立場からのおすすめポイントです。
- 格安な価格設定
- フリーダイヤル年中無休
- 対応が良心的
儲け主義じゃないからこその価格設定、価格改定時の対応はとても良心的でした。
上限撤廃となったのは割と早い時期でしたが、その際に「請求料金が高くなること、切替の検討もした方がよいこと」などを、事前に注意喚起のメールとして複数回届きました。
その点が、今回検討した他社と大きく違いました。
looopでんきの詳細はこちらの記事にまとめています。
[blogcard url="https://oaoa.biz/electricity-liberalization/why-choose.html"]
実際に問い合わせるなどの接触した他社の口コミも紹介します。
シナネンあかりの森
シミュレーションサイトで割安&おすすめとしての表示率が高い会社です。
提示結果の料金には、燃料費調整額が含まれていないことが問い合わせて初めてわかりました。
問い合わせの返信に、同様に上限撤廃しているにもかかわらず、その点には触れずに「他社を悪く言うつもりはないですがlooopでんきは値上げするので高いですよ」と、正確に判断ができない誤りとも言える情報でセールスするという会社または担当者レベルで、信頼できないという印象を強く持ちました。
問合せ窓口が有料のナビダイヤルのみ、というのもマイナスポイントです。
また、解約料がかかる点もデメリット。
シミュレーション結果が割安でも、実際はあまり安くなく、その他の面からもおすすめではない会社です。
J-COM電力
インターネットや電話を利用しているので、まとめ契約でお得になれば、、と問合せてみましたが、「 上限撤廃するのでおすすめはしません 」との回答でした。
更に、現状の上限撤廃していない新電力プランの他社についても教えてくれたり、とても参考になり信頼のおける説明でした。
残念ながら料金面で乗換えのメリットはないので問合せて終了です。
余談ですが…インターネットの回線速度やトータル料金については満足しています。
ひかり回線への変更で体感できる程に速度が改善した上で、プランの見直しで月額料金も安くなりました。
工事の手間はかかったけど、見直してよかったです。
ドコモでんき
2022年後半頃から、燃料費調整額の上限撤廃をする小売電気事業者が相次ぐ中、その当時まだ上限撤廃していなかった「 ドコモでんき 」がdポイントがもらえるキャンペーンをしていたこともあり「 looopでんき 」から切り替えて数ヶ月お世話になりました。
その時点での「 今後の上限撤廃の予定 」についても問い合わせた上で契約したのですが、ほんの数ヶ月で上限撤廃に…
よくよく考えれば、新電力プランは遅かれ早かれ上限撤廃となることが想定できたので、結果論ですが、上限規制のある東京電力に直に切替えるのが正解でした。
その他のデメリットとして、明細を確認する際にdアカウントへのログインがPCのみで手軽にできず(今後この端末を信頼する的なチェックを毎回しても)、世帯主で契約者の家族のスマホ認証がいちいち必要なのが面倒でした。
そのせいでこまめに明細を確認していなくて、請求額の高さに気が付かず切替等の出足が遅れました。
解約金や期間の縛りがなかったのはよかったです。
電力会社の乗換は超簡単!
乗換えと言えば、携帯電話のMNPや、インターネット回線などが思い浮かびますが、これらはサービス内容や質等と価格との兼ね合いも考慮しての比較検討が必要です。
でも、電気の場合、提供されるものはまったく同じなので、格安こそが正義です!
更に、来店も工事も不要、立会いの必要もなし。
ただ単に請求元が変わるだけ!
WEBや電話だけで乗換えの手続き自体は完結します。
切替えは、即日ではなく月ごとになるので、思い立ったら早めの行動がおすすめ🙂
問合せや契約時には、22桁の供給地点特定番号が必要になるので、明細や検針票であらかじめ確認しておきましょう。
支払い口座やクレカの設定など、初回はちょっとした手間ですが、節約できた額はその労力以上です!
乗換え時の注意点
半年後、一年後やその先の世界の情勢はわかりません。
エネルギー価格の低下や円高にふれる可能性も考えられます。
ただ、電気代についての最低限の知識や電力会社の正しい選び方を知っていれば大丈夫!
条件が変わって、新電力プランの方がお得になれば、その時にまた乗換えれば🆗
簡単&お手軽です。
経済産業省HP掲載の電気代の内訳です。
こちらが基本となるので、項目ごとに比較してみてください。
また、乗換先の「 契約期間の縛り 」や「 解約金の設定の有無 」も重要です。
契約時のキャッシュバックなどの特典がある場合も、解約時の条件も合わせて確認が必要です。
その都度、解約金が発生すると、身軽に動けない上、乗換え貧乏になる可能性もあるので😔💧
この機会にぜひ、電力会社の見直し検討をおすすめします💡